ARM版macで、UTMのUbuntu22.04でWineを使ってみられなかった
お久しぶりです。
今回は、Windows向けのアプリを動かせるWineを仮想環境で動かそうという試みです。
そもそもホストマシンにWineを入れればいいのでは。
単純にWineをインストールしてみる
環境
ホスト側のアーキテクチャと合わせて、aarch64版のubuntuを利用して進めます。
$ uname -a
Linux shikairo 5.15.0-118-generic #128-Ubuntu SMP Fri Jul 5 09:30:28 UTC 2024 aarch64 aarch64 aarch64 GNU/Linux
インストール(失敗)
arm版は書いてある通り、素直にUbuntu公式が提供しているパッケージをインストールしましょう。
The WineHQ repository only offers packages for AMD64 and i386. If you need the ARM version, you can use the Ubuntu packages.
公式パッケージは以下のものになります。
sudo apt install wine
インストールが完了して、wineを起動しようとすると以下のようなエラーメッセージが出ます。
it looks like wine32 is missing, you should install it.
エラーメッセージに従って、wine32をインストールしようにもパッケージが提供されていないようで、うまくいきません。
Package wine32 is not available, but is referred to by another package.
困りました…
qemuを利用して仮想環境の中でさらにx86環境をエミュレーションする
qemuを利用してエミュレーションする方法もあるようなので試してみます。
$ sudo apt-get install qemu qemu-user qemu-user-static binfmt-support debootstrap binutils
$ qemu-i386-static --version
qemu-i386 version 6.2.0 (Debian 1:6.2+dfsg-2ubuntu6.22)
Copyright (c) 2003-2021 Fabrice Bellard and the QEMU Project developers
が、wineがarm用のバイナリなのでうまくいかず…
$ qemu-i386-static /usr/bin/wine-stable
Error while loading /usr/bin/wine-stable: Exec format error
いずれにせよ、仮想環境の中でもう一段階仮想化するのは効率が悪いので避けたいですね。
UTMをemulateモードで動かして、Ubuntuをx64版で動かしてみようとした(失敗)
と言っておきながら、環境そのものを仮想化するという手段を検討してみます。
国内のミラー(Ubuntu Releases)からx64版のisoをダウンロードして、同じく公式の手順で進めてみます。
と思ったのですがGUIで動かすには重すぎて、全く進められませんでした。
コマンドは以下のものを実行すれば良いと思っています。
sudo wget -NP /etc/apt/sources.list.d/ https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/dists/jammy/winehq-jammy.sources
sudo apt update
sudo apt install --install-recommends winehq-stable
感想
時間がかかった割に実りが少ない作業になってしまいました…
趣味でなければシンプルにホストマシンにWineを入れるか、Windowsを仮想化して動かす方が良さそうです。